【町工場出身】未経験からWEBデザイナーになって収入が倍になった話

 

結論から言いますとWEBデザイナーは十分稼げます。
ある程度のスキルまで取得し、責任感さえしっかりもっていれば、給料も条件が良いところが多いです。

もちろん未経験から入ると大体総支給25万前後が相場ですが、スキルと実績を上げしっかり交渉すれば30万〜50万は十分狙えます。
ただし、ボーナスは期待しない方がいいでしょう。大体が一年に一回もしくは0というのも珍しくありません。
なのでしっかり交渉し一ヶ月の給料を上げてもらうのは非常に大事なスキルの一種と言えます。

町工場から26歳でWEBデザイナーに目指すきっかけ

もともとこのブログの執筆者は工業高校出身でWEBデザイナーとは無縁でした。(ただPC操作だけは得意でタイピングも問題ない状態ではありました。)

18歳の頃から工場での仕事に従事し、26歳の時に腰のヘルニアを患ってしまいます。

工場を辞め、派遣による軽作業業務や日雇いの仕事でなんとか生活費を稼ぐ日々で絶望していたころに、ある制度のことを知ります。

職業訓練校でWEBクリエイター科という4ヶ月の受講コースがあるということです。

お金が一切なかった僕にとって授業料無し、さらに失業保険を受けながら行けるというこの制度は大変魅力的なものでした。

また、派遣の仕事でたまに行くことがある大手IT会社のオフィスはとても環境が良く、工場の仕事しかしてこなかった僕にとってはそもそも綺麗なオフィスで働くということも憧れのひとつでした。

そんなこんなでWEBクリエイターってそもそも何?って言う状態で職業訓練の面接を受け、今の状況と現状を変えたいということを伝え、何とか職業訓練校に合格しました。

職業訓練校の授業をメインとして扱ってはいけない

現場で5年働いた今だから分かりますが、学校で学んだ知識は30%ぐらいしか役立ちません。
本当に基礎中の基礎しか学ぶことが出来ません。
ここの授業をメインに予習、復習を繰り返していたら先には進めません。
大事なのは学校で学んだことを足がかりに次のレベルの技術を学ぶことが必須です。
まず、サイトを作りましょう!一個完成させるだけでも桁違いに得られるスキルが違います。

僕の場合ですが本当に何を作って良いかよくわからなかったので、最初はサイトを作りながら学べるという入門書を購入しそちらで毎日勉強しました。

上記の本だけでも訓練校では教えてくれないテクニックが多数ありとても勉強になりました。

ここで僕なりアドバイスですが、『本は実店舗で買いましょう』
借りるのもダメです。中身を見て自分にでも出来そうだなって思ったものを自分のお金で買いましょう。

これには2つの理由があります。

・まず借りたものは高確率で勉強しない
これはよく言われていることですが自分から何かを消費させないと人はその分必死で得ようとしないものです。

・人と人に相性があるように著者とあなたにも相性がある
amazonや楽天のレビューを見て、一番高評価のものを買う!というのは辞めて下さい。
それがあなたに合うものかどうか分かりません。
人間にはいろんなタイプの人がいて相性が合う合わないというものがあると思います。
それと同じように相性が合う人の書いた本というのは分かりやすいものです。もちろん、その逆も然り。
ですので、実店舗で中身をパラパラめくり自分でも分かりやすそうだなぁって思ったもので勉強するのが得策だと私は考えます。
(ちなみに私はWEBデザインの本はカラーじゃなきゃ買いません。というか身が入りません。。)

WEBデザイナーとして就職活動

ポートフォリオは必ず用意しましょう。徹底的に作り込みましょう。
未経験から入る上で唯一自分の技量を証明できるのがポートフォリオです。
これがあるとないとでは天と地ほど違います。

私も人一倍勉強を頑張ったつもりでしたが、就職活動にとても苦労しました。
書類は30通、面接は10回ほど受けて全て不合格。
当時私は自分に自身がなく面接で上手く自分をアピール出来なかったのダメだったのだと思います。
ハッキリ言って当時用意したポートフォリオもゴミみたいなものでした。

お金も尽きて、もうWEBデザイナーの就職活動はここで最後にしようと思った会社で何とか採用を頂きました。
もう切羽詰まっていて必死だったのが伝わったのかもしれません。
給料は22.5万でした。

話が矛盾するようですが、この時一切ポートフォリオは見られることありませんでした。
その理由は実際に勤めて分かりました。

初めてのWEBデザイナーとしての業務

なんとかWEBデザイナーとして採用して頂いて数日頑張ったぐらいに、面接の時にポートフォリオや技術的な話が一切ない理由が分かりました。
業務内容はひたすら簡易的なサイトを作る仕事でした。詳しいことは言えませんが、1日10サイトほど作ります。
なのでサイトのロゴやメインビジュアルのようなものもPhotoshopで30分ほど作り上げないといけません。
htmlやcssは予めて用意されていたテンプレートを使用します。
つまり技術はそこまで入りません。とにかく無難なものを速く作り上げるのがメインだったのです。
最初はPhotoshopのスキルが身につきましたが、すぐに頭打ちしてしまいました。

ですので、仕事では使うことのないようなスキルを独学で地道に勉強していきました。
その時にコツコツ勉強進めていたのがjQueryやEJS,Sass,Gulp,CSSの設計思想(BEMなど)です。
Wordpressでのブログもこの頃立ち上げました。(当サイトのことです)

そして一年弱がたった頃に、ある程度僕が独自でスキルを持っていると認識されるようになってからWordpressでのサイト制作を任せられるようになります。
ここで大手のサブサイトなどもやらせて貰うことになります。

しっかりした制作会社ではなかったのでとにかく制作までの工程がありませんでした。
ですので、ディレクション、代理店との電話&メール応対、ワイヤーフレーム、デザインカンプ、html&cssコーディング、Wordpress化、記事の流し込み、校閲までほぼ私一人で行いました。
(記事の流し込みと校閲は上司に手伝って貰いました。あと私のスキル不足もあり私の制作したデザインカンプは採用されず外部に発注し、そちらが採用されました)
そして無事リリースすることが出来たのです。

その後、数サイトほど関わらせて頂いたぐらいである出来事が起きます。

会社での制作業務、打ち切りです。

会社全体として力の入れる業務を絞り込む選定の中で制作業務が外されたのです。

計11人ほどいた制作部署は次々と辞めていき、最終的には私と上司の2人だけになってしまいました。

私に課せられた仕事は、今まで行ってきた業務の後処理なようなものばかりです。

打ち切りの決まった部署では仕事は入ってこないでしょうし売り上げの貢献も期待できないでしょう。
それぞれの部署のアシスタントとしての制作業務はあったかもしれませんが、売り上げに直接関与できず昇給も見込めないはずです。

そして退職を決意しました。
会社に入社して2年半でした。

雇ってくださった社長には感謝の気持ちしかありません。
本当にありがとうございました。

派遣としてWEBデザイナーという選択肢

上記の出来事があったため、私は正社員という選択肢を捨てました
WEBデザイナーとしてドライに会社と向き合うことに決め、業務委託もしくは派遣として仕事することにしました。
そして、これが良いのか悪いのか分かりませんが正社員より圧倒的に給料が良いんです
僕の場合ですが前職より1.5倍、工場勤務時より2倍になりました。
他にもメリットがあります。

まず、みなし残業というのがありません。僕と会社の間に人材会社があるので、そういった部分はしっかり管理してくれます。
残業した分だけ手当を貰えます。
↑これ、当たり前に思うかもしれませんが、圧倒的に残業代をくれるWEB会社もそうそうありません。ほとんどがみなし残業扱いです。

それと、契約外の仕事させられることがありません。
例えば、他部署の手伝いでエクセルでのデータ入力や校閲、書類制作、外部への電話&メール応対など

WEBデザイナーとして集中して業務できるというのは大変ありがたいです。

もちらんデミリットはあります。

・会社に育てて貰えません。
正社員は育成して使うというのが会社視点での概念でありますが、
『派遣社員は使う』ただ使う。育成されることはありません。独学必須です。

・完全実力主義
日本の法律で正社員はクビに出来ないことになってますが、派遣社員は簡単に切れます。
実際に1ヶ月で切られことはよくあります。もちろん、こちらから切ることも出来るので僕はメリットとして捉えていますが、、、

・契約期限がMAX3年
長期雇用は望めません。派遣から正社員に引き抜こうとすると中間の派遣会社に結構な額を支払わなければならないらしく、よっぽどの人材にならないと正社員は難しいでしょう。

以上が派遣社員としてのWEBデザイナーです。

正社員が正しい、派遣が正しいってのは個人の状況次第という感じではないでしょうか?
ここで言いたいのは正社員が⭕️。派遣は❌というは技術職では必ずしもそうではないと言うことです。

ただ、派遣WEBデザイナーはスキルが命です。
スキルさえあれば大手も全然行けます。というか、人手不足なんだなぁというのがよく分かります。
そのためにはとにかくスキルです。技術を身につけましょう。

WEBデザイナーとして必要なスキル

基本WEBデザイナーと呼ばれる職種は以下のことが出来ないといけません。

・Adobeのツールを使用したサイトのデザイン業務
現場によってデザインツールが違うので一口にこれ!ってのがないのが実情です。
PhotoshopかIllustratorのどちらも出来るのが理想ですが、どちらかを極めて、片方は少しでもいいかもしれません。
デザインのロジックさえ分かればあとはなんとかなるものです。

・テキストエディタでのhtml,css,jQueryのコーディング作業
Atom,SublimeText,Brackets,visualStudioCodeのようなテキストエディタでコーディング出来るようになりましょう。
あと文字コードという概念も学習した方がいいです。現場によって古い文字コードが使用されていたりします。何でもかんでもUTF-8で大丈夫だと思っていると必ず事故ります。

・WEBマーケィングの基礎知識
WEBデザイナーでこの知識を持っている人があんまりいないんですが、これも必要です。
アフィリエイトをバカにしているプログラマーがいたりしますが、ハッキリ言って論外です。バカが移るんでそう言う奴は自己陶酔させといてほっときましょう。
アフィリエイトはマーケィングの基本中の基本です。
デザイン、コンテンツ、運用、SEO、サーバー管理、マネタイズ、法律など幅広い知識が必要なため是非、挑戦しましょう
僕が大手で何とかWEBデザイナーをやれているのもこれらで得られた知識のおかげでもあります。

ダメなのは嘘をつくことです。人間として基本のことですが嘘をついて売ろうとする行為は止めましょう。

・常に新しいことを学ぼうとするアンテナ
WEBの世界では常に新しい技術が誕生しています。
どんどんCMSによるサイト開発が当たり前になっていますし、javascriptの影響力も増しています。
Sassも今や当たり前の知識となっています。

さらにはインターネットのスマホ化がピークに達している中、スマホのサイトデザインはまだまだ発展途上です。
今までのデザイン手法が常識ではなくなり、新しい試みが始まっていると思います。

これらを積極的に探そうとするアンテナはWEBデザイナーにとって必要だと思います。

まとめ

僕がこの業界に入った時は『WEBクリエイター、マーケティング、SEO、コンテンツ、HTML、CSS、Adobe』これらの意味が全くわからない状態でした。
ましてやオフィス勤務の経験も全くの0です。
さらには高校時代の学力もクラスで後ろから数えて五本指に入るくらいでした。

そんな僕でもWEBデザイナーとして大手で働けていけたのは、この上記の記事で書いた経験があったからだと思います。

もし、これからWEBデザイナーを目指そうと考えている方がいましたら、
僕は強くオススメします。

給料が倍になったってのもありますが、

単純に楽しい。これだけは間違い無いです。

無論、胃が痛い、辛いこともいっぱいありますが。

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